お薬屋さんのコラム

花粉症

祟る花粉に触れないコツ

今回は日常生活の花粉症対策を説明します。
花粉症対策として最も有効なのは、「たたる神には触らない!」
そこで今回はなるべく花粉に触れないコツをご紹介します。

1.マスクはつけ方が大事!
鼻のガードにマスクをつける方も多いですが、つけ方に気をつけていますか?顔とマスクの間に隙間があればそこから花粉が侵入してきます。なるべく、顔に密着させて隙間なくマスクをしましょう。

2.花粉を家に持ち込まない!
外の花粉は服や鞄などにつきます。粘着ローラー(コロコロ)などを使って家に入る前に除去しましょう。コートやスラックスの裾、髪の毛も忘れずに!

3.換気はNG!空気清浄機が便利
換気をすると花粉が室内に入ってきます。そんな時は空気清浄機に頼りましょう。最近は花粉を除去してくれる優秀なのもあるそうです。
また、空気が乾燥しているとホコリや花粉が舞いやすくなります。加湿機能もあるといいですね。

絶対、花粉に触れない!というのは生活していく上で難しいことかもしれません。
しかし、少しの工夫で快適に過ごすことが出来ます。ぜひ試してみてください。

 

2016/04/21

花粉症

花粉症の治療薬 2

前回に続き花粉症の薬の話です。今回は花粉症自体を治す薬はあるのか・・・というお話です。

「アレルゲン免疫療法」という、ごく微量の花粉のエキスを体内に取り込み続けて体を慣らし、花粉に接してもアレルギーを起こさない体質を目指す治療法があります。
今までは注射薬だけでしたが、最近液体の飲み薬が発売されて注目されています。

花粉症に悩まされなくなるなら、まさに夢のような話ですが・・・
大変なのは、効果が出るまでには最低でも2年間は毎日薬を飲み続ける必要がある点です。途中で止めてしまうと、最初からやり直しです。なかなか根気が要る治療法ですね。

また、漢方薬にもアレルギー治療に使われるものがあります。
前回紹介した抗アレルギー薬ほどの即効性はありませんが、中にはアレルギー症状を抑えるだけでなく、アレルギー体質の改善効果があるとされているものもあります。
漢方薬が体質と合えば、花粉症が良くなるかもしれません。

これらのお薬はお医者さんで出されるもの以外に、薬局で購入可能なものもあります。
自分に合った治療法を、ぜひ薬剤師にご相談ください。

2016/03/17

花粉症

花粉症の治療薬 1

前回は花粉症になるしくみについて説明しました。今回は花粉症に使われるお薬についてお話します。 

最もよく使われているのが、抗アレルギー薬と呼ばれる薬です。
アレルギー症状を引き起こす物質の反応を抑えて、くしゃみ、鼻水といった症状を軽くします。効き目が早く、効果も高い薬ですが、人によっては眠くなることがあります。

さらに、飲み薬だけでは治まらない場合に、鼻の症状がひどければアレルギー反応を止める点鼻薬を使ったり、目の症状がひどければかゆみ止めの目薬を使ったりと、薬をいくつか組み合わせることもあります。

これらの薬は、花粉症そのものを治す薬ではなく、あくまでその時出ている症状を抑える薬です。薬が切れるとまた症状が出ます。
つまり、基本的には毎年花粉シーズンになると薬を使う必要があります。

では花粉症そのものを治せる薬はあるのでしょうか・・・次回に続きます。

2016/02/18

花粉症

何割の日本人が花粉症?

今回より連載で花粉症をテーマにお届けします。
さて突然ですが、日本人の何割位が花粉症だと思いますか?

様々な調査結果を平均すると、なんと大体4~5人に1人という割合になります。ちなみに、岡山県では約19%という調査結果もあります。

でも、花粉症になる人、ならない人がいるのはどうしてなのでしょうか。
その説明には、バケツにたまる水がよく例えられます。

花粉と接触しておきるアレルギー反応をポタポタ落ちる水に例えます。
ポタポタ落ちる水はバケツに溜まり、限界を超えるとあふれ出る、そう花粉症の始まりです。以降はあふれる一方となり、毎年ツライ症状がやって来ます。
このバケツの大きさは人により様々です。また、アレルギー反応の程度も人により様々で個人差があります。
なる人ならない人、症状が軽い人激しい人。2つの要因が個人差となって現れるのです。
去年まで大丈夫だったのに今年突然花粉症になった・・バケツの許容量を越えてしまった、と考えると納得がいくと思います。

また、花粉がなければ反応は起きないので、時期が過ぎればピタリと止まります。
スギは2月末~4月半、ヒノキは4月後半~5月連休がピークです。
また、春だけでなく夏や秋にも花粉症はあります。イネ科のカモガヤ、キク科のブタクサやヨモギなどが原因です。

次回は症状を抑える医療用の薬についてお話します。

2016/01/19

チョット役立つマメ知識

[体で首とつくところを冷やしてはいけないのはなぜ?編]

12月も半ばになり、寒さも本格的になってきました。今回は体を冷やさないコツについてお話します。
 
体を冷やすから人間の体で「首」がつくところを冷やしてはいけないよ、と昔から言われます。
手首、足首、首筋などですね。ではなぜここが冷やすと体が冷えるのでしょうか。
 
この3つの共通点は、関節であること、角度を変えて動かすことが出来ることです。
関節を自由に動せるようにするため、手首や足首は他に比べて皮下脂肪や筋肉は薄く少なくできています。
そのため、筋肉による保温効果が弱く、体温を保つことが難しい部位なのです。
また、関節の血管は皮膚の近くを通るために気温の影響を受けやすく、血液の温度が奪われてしまいやすいのです。
 
手首や足首をで冷やされた血液が全身を巡ると体全体の温度が下がり、体が冷えてしまうのです。
逆に足湯や手をお湯につけたりするとポカポカしてくるのは血液が温められ、熱が全身を巡るからなのです。
 
手首まである手袋、アンクルウォーマー、マフラーなどで冷気を防ぐのは保温にとても効果的です。また、水仕事などもお湯を使うのがおすすめです。
前回紹介したショウガなども活用して冬を暖かく過ごしましょう

2015/12/17

チョット役立つマメ知識

ショウガの効用 生姜を使った健康レシピ

今回は体を温めてくれる生姜を使った健康レシピをご紹介します。
生の生姜に含まれるジンゲロールという成分は、熱を加えるとショウガオールという成分に変化します。ショウガオールは体を温める効果があります。ちなみにジンゲロールには風邪のウイルスや菌に対する殺菌効果があります。
体を温める作用はショウガオール>ジンゲロール、殺菌作用はショウガオール<ジンゲロールです。
今回おすすめするレシピは加熱した生姜と生の生姜、どちらもバランス良くとれる冬にピッタリのレシピです。ぜひお試し下さい!
 
***生姜とねぎのスープ***
*材料(4人分)
・生姜 2かけ ・鶏ガラスープの素 小さじ3
・ねぎ 1本 ・しょうゆ 小さじ2
・豆腐 1/2丁 ・ごま油 小さじ2
 
STEP1
生姜1かけは千切りに、もう1かけはすりおろす。ねぎは小口切りに、豆腐は食べやすい大きさに切る。
STEP2
熱した鍋にごま油をひき、千切りにした生姜、ねぎを入れて炒める。香りが立ってきたら水800ccを入れて沸騰させる。
STEP3
沸騰したら鶏ガラスープを入れて溶かし、豆腐を入れて軽く煮立たせる。
STEP4
仕上げにすりおろした生姜、しょうゆを入れて完成!
 
チューブ入り生姜には保存料が入っており、その保存料は体を冷やしてしまう作用があるので、なるべく生の生姜を使うことをオススメします(*^_^*)

 

2015/11/19

チョット役立つマメ知識

どうして紅葉は紅くなるの?編

秋が深まると私たち日本人の目を楽しませてくれるものと言えば・・紅葉ですね。

さて、なぜ葉の色が黄色や紅色に変わるのでしょうか。今回はチョット役立つ豆知識です。

 

秋になると、木は春に新しい葉を作るエネルギーを維持するために葉を落とします。

まず、枝と葉を繋ぐ付け根に離層という組織を作り、養分の移動をストップさせます。

その結果、葉の中では様々な変化がおこります。

葉で作られた糖分は幹に移動できずアントシアニンやカロチノイドという色素に変化します。アントシアニンは赤色、カロチノイドは黄色です。ちなみに、アントシアニンはリンゴの表面にも含まれます。だからリンゴは紅色なのですね。

この色素が私たちを楽しませてくれる色彩を作り出す正体なのです。葉に存在する色素の量、気温差など様々な条件の違いが豊かなグラデーションの変化をもたらします。

カラッと晴れた秋晴れの日に自然を楽しむお出かけ・・素敵で楽しい一日になるのではないでしょうか。

2015/10/15

チョット役立つマメ知識

ショウガの効用 どうしてガリはお寿司に添えられるの?編

今回は、煮魚、紅茶、ショウガ焼き、焼きナス、冷奴・・様々な料理に使われる身近な食材、ショウガの効用について考えます。
アジアが起源とされるショウガ、日本への伝来は1700年程前。古事記にも記載があり古くから食べられているようです。
では、ショウガのイメージって・・辛い、体ポカポカする。そう、ショウガには体を温める効用があるのです。
漢方薬でも多用されており、乾燥させたものは生姜(しょうきょう)、皮を除き蒸して乾燥させたものを乾姜(かんきょう)と呼び、漢方薬でも体を温める目的で配合されています。
お寿司に添えられる理由は・・もうお解かりですね。体を冷やす食材(生魚、ナス、冷たい豆腐)で冷えた胃腸を温めるためです。
ちなみに刺身に添えられる大根のツマは消化酵素を多く含み、シソの葉には生魚の鮮度を保ち食中毒を防ぐ役割があります。先人の知恵は偉大ですね。
次回はチョット役立つマメ知識、その次に体を温めてくれるショウガを使った健康レシピをご紹介します。

2015/09/17

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