お薬屋さんのコラム検索
前回はフレイルのチェック内容について紹介しました。
今回はチェックができる場所についてお話しします。
フレイルチェックが出来る場所は、岡山市内のふれあいセンター、研修を受講した医院や薬局などです。
チェックを実施するだけでなく、判定結果を岡山市の予防活動につなぐ窓口でもあります。
令和元年12月時点で10医院、66薬局が登録されています。今後も実施機関を増やし、チェックの機会を多くする予定のようです。
実施機関は岡山市のホームページに掲載されていますが、「岡山市 フレイル事業 実施機関」でも検索できます。
赤松薬局では、中仙道店が登録済みです。古京店も近く受講予定です。
フレイルのチェック実施には条件はありません。岡山市民でも市外在住の方でも希望者全員が無料で受けられます。
ただ、岡山市が実施する予防活動への参加にはいくつか条件があります。既に要介護や要支援の認定を受けている方は予防活動の対象外となります。
また、対象年齢は65歳以上が目安です。
岡山市の事業なので、岡山市民であることも必要です。市外在住の方は対象外となります。
フレイルへの進行を防いで健康を長く保つことは、健康寿命を長く保つということにつながります。ぜひチェックを受けてみて下さいね。
2020/04/16
前回は岡山のフレイル事業を簡単に紹介しました。
今回はフレイルをチェックする内容についてお話しします。
健康に関する25項目の質問と、握力測定によってフレイル状態を判定します。
質問の内容は、運動や外出する機会、日常生活の体の動き=ADL、口の状態や栄養などです。質問には、「はい」「いいえ」で答えていきます。
また、全身の筋力が反映される握力も測定します。
でも、どうしてこんな内容になってるの?
体も心も健康であるためには、25項目の要素がスムースに連動することが必要なのです。上手くかみあわない状態はフレイルへと進行しやすいのです。
チェックした内容は点数化されます。点数が低いほど健康です。
高いほどフレイルへと近づいていると考えられるため、予防が必要と判定されます。
点数が多かった方のうち、予防プログラムを希望する方には岡山市から案内が届きます。希望するしないは個人の自由です。
案内には、「ふれあい・いきいきサロン」や「あっ晴れ!もも太郎体操」など地域の人々が交流する通いの場、公民館活動の案内、健康イベントが紹介されています。
この案内にもお金はかからず、無料です。
また、介護予防センターの専門職員から個別の指導を受けることもできます。
えっ、チェックしてみようかな・・・しかもお金はかからないし・・・でも窓口はどこ?
次回はチェックできる場所を紹介します。
2020/02/20
今回から2019年よりスタートした岡山市によるフレイル予防事業を紹介します。
「介護が必要な状態=フレイル」となりそうな人を早く見つけ出して進行を防ぐという事業です。
群馬県で成功した取組みを参考にしたようです。
群馬では、フレイル予防活動、カラダの動きのチェックに重点を置いた健康診断を実施しました。
その結果、健康な状態でいる期間が延び、新たに介護へと移行する人が少なくなりました。
そのため、税金で賄われる行政の介護費用が減少し、介護保険財政は赤字を脱却しました。また、介護保険料も安くなりました。
岡山市の事業では、健康に関する25項目の簡単な質問と、筋力の目安となる握力を測ってチェックを行います。しかもお金はかからず、無料でチェックができます。
予防活動によってフレイルへの進行を防ぎ、健康を長く保ちましょう、ということですね。
ただ、予防活動なので、既に要介護や要支援の認定を受けている方は対象外となります。また、対象年齢は65歳以上が目安です。
介護認定も受けてないし・・・チェックしてみようかな・・・次回はもう少し詳しくチェック内容を紹介します。
2020/01/16
岡山市内の薬局で体温計や血圧計など水銀を用いた測定器具を無料で回収しています。赤松薬局各店でも回収していますので、お持ち下さい。
でも、なぜ水銀を回収する必要があるのでしょうか。今回は水銀による環境汚染についてお話します。
そういえば最近の体温計や血圧計はデジタルで、水銀の体温計を見かけなくなりました。
あまり知られていませんが、「水銀による環境汚染の防止に関する法律」により制限を受けているからなのです。
えっ、体温計の水銀って環境を汚染するの?
体温計で使われる水銀は、液体状態の金属水銀です。多量に飲み込まない限り毒性はほとんどありません。
問題なのは、液体から気体化した水銀の蒸気です。大気中を漂い、雨と共に川や湖に移動します。
金属水銀は、水中にいる微生物によって毒性の高いメチル水銀へと変化します。
メチル水銀はプランクトン→小魚→大きな魚→人間という食物連鎖によって濃縮され、健康に悪影響を及ぼします。1950年代に起きた水俣病は、メチル水銀が原因です。
水銀製剤の回収が環境への飛散を防ぐことにつながります。
そのため、各自治体は各種団体と協力して回収を呼び掛けています。
岡山市薬剤師会も岡山市と協力して回収事業に参加しています。
赤松薬局各店でも回収しています。体温計や血圧計などの水銀製剤をお持ち下さい。
2019/07/18
認知症のおじいちゃんやおばあちゃんが家からいなくなった、短い外出予定なのになかなか帰ってこない・・・
有吉佐和子のベストセラー、「恍惚の人」でも徘徊するおじいちゃんを捜し回る場面が1970年代に既に描かれています。
岡山市では、発見を容易にするため、「行方不明高齢者さがしてメール事業」を平成28年4月から始めています。
身長など外見の特徴、服装を発見協力者にメールで配信して、早期発見につなげるという事業です。警察とも連携します。
認知症の方で行方不明となる心配がある方が登録できます。
事前の登録により情報収集の時間が大幅に短縮できるため、スムーズな初動捜索につながり、早期の安全な発見へとつながります。特徴だけでなく、写真も登録できます。
登録すると靴のかかとに貼る反射シールが郵送されます。このシールには登録番号が印字されています。
登録や配信に費用はかかりません。
登録の申し込みは、岡山市高齢者福祉課、地域包括支援センターが窓口です。本人でも家族でも申し込めます。
また、発見協力者も募集しています。QRコードから登録ができます。
登録手続きはメールアドレスや地域の登録など数項目を入力するだけで完了します。
住み慣れた街で安心して暮らすお手伝い・・・ぜひご協力をお願いします。
2017/01/19