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岡山市内の薬局で体温計や血圧計など水銀を用いた測定器具を無料で回収しています。赤松薬局各店でも回収していますので、お持ち下さい。
でも、なぜ水銀を回収する必要があるのでしょうか。今回は水銀による環境汚染についてお話します。
そういえば最近の体温計や血圧計はデジタルで、水銀の体温計を見かけなくなりました。
あまり知られていませんが、「水銀による環境汚染の防止に関する法律」により制限を受けているからなのです。
えっ、体温計の水銀って環境を汚染するの?
体温計で使われる水銀は、液体状態の金属水銀です。多量に飲み込まない限り毒性はほとんどありません。
問題なのは、液体から気体化した水銀の蒸気です。大気中を漂い、雨と共に川や湖に移動します。
金属水銀は、水中にいる微生物によって毒性の高いメチル水銀へと変化します。
メチル水銀はプランクトン→小魚→大きな魚→人間という食物連鎖によって濃縮され、健康に悪影響を及ぼします。1950年代に起きた水俣病は、メチル水銀が原因です。
水銀製剤の回収が環境への飛散を防ぐことにつながります。
そのため、各自治体は各種団体と協力して回収を呼び掛けています。
岡山市薬剤師会も岡山市と協力して回収事業に参加しています。
赤松薬局各店でも回収しています。体温計や血圧計などの水銀製剤をお持ち下さい。
2019/07/18