お薬屋さんのコラム

赤松薬局のお薬屋さんのコラム

帯状疱疹はワクチンで防げるの? ~その1~

帯状に湿疹が出て、1か月程痛みが続く帯状疱疹。
強い痛みがある上、神経痛が後々まで残ることもあるやっかいな病気です。
元々は子供の頃に罹った水疱瘡のウイルスが原因です。

あら、感染症ならワクチンで予防ができるんじゃないの?
ハイ、実は出来るのです。帯状疱疹の予防注射についてお話します。

子供の頃に感染したウイルスは、神経の側で何十年もの間ジッと成りを潜めてます。
人間の抵抗力が低下してくる50歳を過ぎたあたりから息を吹き返し、暴れ始めます。

宮崎県で行われた調査では、50歳を過ぎると帯状疱疹の発症率が上昇し始め、発症ピークは60~70歳代でした。1000人中6人の割合で発症していました。
日本全国では、2015年は15.9万人が発症し、高齢化の進展に伴い2030年には43.8万人と3倍近くになるとの予測も出ています。

一旦暴れ始めると大変です。
神経のすぐ側で暴れるため神経が傷つき、ピリピリとした痛みから始まります。
帯状に皮疹が出て、ひどい場合は水ぶくれとなることもあります。脇や背中に出ることが多いですが、目から額にかけて出ることもあります。
余談ですが四谷会談のお岩さん、目から額にかけてブツブツがありますね。治療せずに放置された顔面帯状疱疹の典型的な後遺症なのだそうです。

さて、そんな厄介な帯状疱疹には、現在2種類のワクチンが発売されています。
健康保険は発症している病気に対する給付なので、未然に防ぐ予防は給付対象外となり、自己負担となります。
えっ、どんなワクチンなの?高いの?次回に続きます。

2022/01/20

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