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前回はインフルエンザワクチンの選定についてでした。
ワクチン注射で体内に入ったインフルエンザウイルスに対し、ヒトはIgGという抗体を作り出します。抗体は“悪いヤツがいるぞ!オレがひっついて目印になるから早くやっつける部隊をよこしてくれぇ!”という働きをします。
抗体を作ることがワクチンの効果なのです。この抗体は血液に入ったウイルスに対しては有効です。
しかし、ノドの粘膜にとりついたウイルスに対しては効きません。なぜならノドでは、IgAという違うタイプの抗体が作られるからです。
それじゃ予防注射は意味ないじゃん!というツッコミを入れたくなりますが・・
ノドの粘膜で爆発的に増え、肺や体内に侵入したウイルスをやっつけることは出来ます。感染を防ぐのではなく、重症化を防ぐことに重点がおかれているのですね。度々聞く声や実感もあながち間違いではないのです。
そのため、抵抗力が弱い高齢の方、小さなお子さんに推奨されているワケですね。
2014/10/16