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突然ですが、5月5日は何の日でしょうか?
そんなの子供の日に決まってるでしょ。はい、端午の節句、その通りです。
ちまきや柏餅を食べて菖蒲湯に入り、子供の健やかな成長を願いますね。
でも、実は「くすりの日」でもあるのです。今回は「くすりの日」の由来についてお話します。
約1300年前の飛鳥時代、当時の天皇は5月頃に「鹿狩り」をしたと伝えられています。
鹿の角は、元気をつける漢方薬、鹿茸(ろくじょう)として重宝され、今でも栄養ドリンクなどに配合されています。
さて、聖徳太子がいたころ頃の天皇は、女性の推古天皇でした。女性なので「鹿狩り」ではなく、薬草をつむ「薬狩り」を5月5日に行ったと伝えられています。これが「くすりの日」の由来です。
ちなみに「薬狩り」は恒例行事として長く続いたとのことです。
ついでに菖蒲湯の由来も。
古くから中国では、薬草独特の強い香りが疫病や邪気を払うと考えられていました。
菖蒲や蘭草(洋蘭ではなく、秋の七草のフジバカマ)を入れる漢方の湯治療に用いていました。
日本では蘭草が少なかったため、菖蒲が定着したと言われてます。
菖蒲にはアザロンやオイゲノールなど、代謝や血行を良くする成分が含まれています。
菖蒲湯に入りながら、子供の成長を願うと共に、自然と共に暮らした先人の知恵に思いを巡らせ、健康を考える機会にしてはいかがでしょうか。
2019/04/18