お薬屋さんのコラム

赤松薬局のお薬屋さんのコラム

貧血でお医者さんが使う薬

前回は貧血改善レシピを紹介しました。
今回はお医者さんが使う貧血のお薬についてお話します。
 
まず貧血の原因を確定させなければいけません。例えば消化管からの出血など、他の危険な病気の可能性もあるからです。
鉄欠乏性貧血と診断されたら、鉄を補給する薬を用います。通常は1日50~200mgの鉄を服用する治療が行われます。
 
起こりやすい副作用は、胃腸障害(ムカムカや吐き気、便秘、下痢)や便の黒色化です。特に胃腸障害は服用を続けることが難しくなる事もありますが、薬を変えたり服用するタイミングを工夫したり、胃薬の併用などで改善する場合もあるので、自己判断で薬を中止せずにきちんと医師や薬剤師に相談してください。
 
回復の程度を測る検査値は、赤血球の酸素運ぶヘモグロビンの濃度、体の中に貯蔵している鉄の量を示すフェリチン値です。
ヘモグロビンが正常になっても、鉄の蓄えがないとまた貧血になってしまいます。治療目標としてはフェリチン値の回復を目指します。これには一般的に6ヶ月程度かかると言われています。
 
このように、貧血の治療には意外に時間がかかります。では貧血が重症化しないよう普段からできる対策はあるでしょうか。
市販の鉄のサプリメント?次回は赤松薬局がおすすめする市販薬を紹介します。

2017/06/15

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