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今回はケアマネージャーの視点から見た介護と骨折についてお話します。高齢の方で日常生活に深刻な影響をもたらすのは、太ももの骨折です。
骨折の治療には1ヶ月近い入院生活が必要です。入院期間中に足の筋力が低下し歩くことが難しくなります。また、足の痛みのため、体重を支えきれずスムーズな歩き方が出来ないまま退院することも多くあります。
そのため自宅に戻ってからの日常生活に支障が出てくることになります。階段の上り下り、玄関を上がる、イスから立ち上がるなど、以前は特に意識せずに出来ていた動作も大変な困難を伴うこともあります。
マットや畳の縁のわずか2~3㎜の段差につまづき転倒することもあります。安全のため、トイレまでのわずか数メートルの移動にも杖や歩行器が必要になることもあります。
その困難を解消するためケアマネは様々な分析を行い、より快適に日常生活を送れる解決策を提案します。介護サービスを利用して不便が少ない生活を送ることは出来きますが、以前と同じ生活を送れるまで回復することはごくわずか・・・とても難しいのが現状です。
ケアマネとしてつくづく思うのは・・やはり予防が最も大切。転ばぬ先の杖、昔の人はよく言ったものです。
2015/02/19