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子宮頸がん 犯人はダレだ! ~その2~ ワクチンの紆余曲折

子宮(けい)がんの原因となるHヒト・パピローマ・ウイルス=HPV。
今回は日本におけるHPVワクチン接種の紆余曲折についてお話します。

HPVワクチンは、予防接種法に基づく定期接種ワクチンとして位置づけられています。
対象は小学校6年生~高校1年生の女子です。

ワクチン接種は、2013年4月に開始されましたが、わずか2ケ月後の6月に「積極的勧奨の差し控え」となりました。接種後の副反応が問題視されたのです。
その後は、希望者は接種できるものの、全員での一斉接種は行わないという状況が約8年続きます。

ただ、接種データ収集は続けられ約3万のデータが集まり、専門家による解析が行われました。
解析結果は、ワクチンが原因と考えられる重篤な副反応は、ごく少数ではあるが確実に存在する。
ただ、大多数の副反応はワクチンではなく、注射に伴う心理的な影響が大きく、ワクチンが原因とは考えにくい、という考察でした。

そして、2021年11月に厚生労働省から「積極的勧奨の差し控え」を廃止する通知が出されました。
実質的に再開されたのです。
地方自治体から対象者に個別のお知らせが始まります。

ただ、学校での集団接種ではありません。
個々に医療機関を受診して、接種を受けます。市町村が実施するため、公費負担となり自己負担はありません。

ふーん、紆余曲折があったのね。でも効果は?副作用はもっと心配だわ。

次回はHPVが引き起こす子宮頸がん、その次はワクチンのメリットデメリットについてお話します。

2022/05/19

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