お薬屋さんのコラム

赤松薬局のお薬屋さんのコラム

帯状疱疹はワクチンで防げるの? ~その2~

痛みが残ることもある帯状疱疹、今回は予防するワクチンについてです。

現在2種類のワクチンが販売されています。
1つ目は、毒性を弱めた生きた帯状疱疹ウイルスを注射する生ワクチンです。再感染を起こさせて免疫をつけよう、ということですね。

2つ目は、生きたウイルスは用いず、ウイルス表面にある特有のタンパク質を認識させて免疫を作り出します。サブユニットワクチンと呼ばれます。
余談ですが、コロナウイルスのワクチンもサブユニットワクチンです。表面のタンパク質を認識する免疫を作り出す、発想は全く同じなのです。科学の進化ってすごいですね。

値段はサブユニットが2回注射で5万円程、生ワクチンは1回のみ注射で5千円前後です。
予防効果はサブユニットの方が優れてます。

サブユニットワクチンを接種した人と、接種しなかった人を比較する調査がアメリカで行われました。接種した人の発症率は、接種しなかった人と比較して約半分でした。50%の予防効果があったということですね。
また、発症しても約6割の人で後遺症の神経痛や、重症度が軽く済んだという結果も出ています。

あら、イイわね。でも副作用は無いの?

あります。約8割の人に注射部位の腫れなどの局所的症状があり、約4割の人に筋肉痛やダルさ、寒気や発熱などの全身的症状がありました。

発症を防ぐのが効果であるため、発症せずに何の変化も感じません。メリットを実感しにくいワクチンなのです。ただ、発症すると1か月近く続く痛みは大変なストレスです。
それを回避できる有効な手段です。ぜひ相談してみて下さい。

2022/03/17

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